2025/08/17
■NYマンハッタン57丁目の日本クラブ。来春、移転計画のため、「金継ぎと漆」展は現在のギャラリーでの最後のイベント
2025年6月26日から7月17日までの約3週間、ニューヨーク日本クラブ7Fギャラリーにて、展覧会「金継ぎと漆 ―再生と継承の美―」が開催されました。
■ギャラリー入口に掲示された展覧会ポスター
■美しいショーケースに飾られた「TAKUMI」チェスセットの前に立つ山本
■チェス盤は漆の黒と朱の市松模様
■NYで初披露したインテリア作品<漆ウォールパネル>
本展に出展した山久漆工は、モダンなデザイン漆器やインテリア向け作品、そして米国初披露となる高級チェスセット〈TAKUMI〉を展示いたしました。その他、被災地支援を目的とした輪島塗や、江戸後期から明治時代のヴィンテージ漆器も当社からご紹介し、来場者の多くが足を止め、漆のさまざまな表情に触れていただけたことは大きな喜びです。
■ギャラリーにはNY在住の数多くのお客様が来場
山本が登壇した初日の6月26日のオープニングレセプションの講演会では100名が満席となったほか、最終日の7月17日にギャラリー内で行われたクロージングレセプションでのミニトークショーも、70名を超えるお客様にご参加いただきました。
最終日のトークショーでは、数年前に日本の都市部の小学校で行った漆器の勉強会を紹介。子供たちが漆器を手にして驚きや喜びを表す姿をお伝えし、「漆文化を次世代へ継承することの大切さ」を来場者の皆さまと共有できました。
■山本が登壇した初日の講演会の様子
クロージングレセプションの会場では、福井の味覚を代表するお菓子として、
・コシヒカリ誕生地・福井の吉村甘露堂<あられ彩々>
・永平寺御用達、米又の<寒干大根>
・人気の豆腐店・谷口屋の<おからっこ>
をご用意し、ご来場の皆さまにお召し上がりいただきました。
■福井のスナック<おからっこ>は自然派志向のNYの皆さまに大好評
ニューヨークの地で郷里の味を楽しんでいただけたことは、私たちにとっても大変うれしいことでした。
日本クラブは来春に五番街へ移転を予定しており、今回の展覧会は現在の日本クラブの建物(57丁目。カーネギーホール前)で開催される最後のギャラリーイベントという記念すべき機会となりました。
本展の成功により、ニューヨークという国際都市で、漆の「再生」と「継承」の物語を伝えることができ、多くの方々と新しいつながりを築くことができました。
山久漆工は今後も、日本の伝統工芸を「技術」から「芸術」へ、そして「文化」へと昇華させ、世界に発信してまいります。
山久漆工株式会社
山本 泰三
👉動画によるイベントの様子はこちら(Instagramより)
*Photos: Masao Katagami(上から2、5、7枚目)