漆器の素材について
漆はふたつの素材からできています。・・・漆器の素材について説明

素地についてイメージ

素地について

漆器の形状をつくる素地には、『木製品』、『合成樹脂製品』があります。お手元の漆器の素地がどちらなのかは、「法定品質表示」として、商品に添付している紙片に表示してありますので、そちらをご覧ください。

木製品~法定品質表示「天然木」
・欅(けやき)、水目桜(みずめざくら)、栃(とち)、桂(かつら)などの木を使った100%天然素材です。

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合成樹脂製品~法定品質表示
・合成樹脂製品には、木の粉と合成樹脂の粉を混ぜて熱加工したものと、100%合成樹脂の粉で熱加工したものがあります。当社で扱う商品には、木粉60%のもの、木粉48%のもの、100%合成樹脂のものがあります。

木製品のメリット

  • 保温性が高く、断熱性に優れています。お椀に熱い汁を入れて手に持っても、肌に熱が伝わりにくく、熱さを感じさせません。また、温かいお料理も冷めにくくなります。
  • 軽くて、木独特のぬくもりがあります。お盆やお椀など直接手にとる器の場合は、特にその良さが実感できます。
  • 天然素材のため修理や塗りなおしが比較的容易にできます。

合成樹脂製品のメリット

  • 急激な気候や温度の変化に強いため、乾燥などによる反りや破損が生じにくく、長時間冷蔵庫に入れても安心です。
  • 木製品の断熱性や保温性、軽さなどには及びませんが、木製品に比べて安価でより気軽にお使いいただけます。

塗料について

表面の仕上げに使う塗料には、主に『漆』、『ウレタン』の2種類があります。

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漆の木の樹液を原料にした天然塗料です。乳白色の樹液に、黒や朱等の顔料を混ぜて使用します。耐酸性、耐アルカリ性、耐水性に優れ、接着剤にもなる天然の塗料として最も優れています。
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漆の質感を表現した合成塗料です。漆のしっとり感やふっくら感には及びませんが、漆より紫外線、熱に強く、比較的安価なため、手軽にお使い頂けます。